
グリーンモスと松ぼっくりの中にいますのは、
お友達から頂いたハープを持った天使のオーナメントです。
ヨーロッパのどこかの街で見つけて
長い間持っていたそうです。
木製の感じから見ますと、ドイツでしょうか。
小さいので失くさないように気にかけていましたが、
幸いこんなに良い保管場所を見つけることができて、
なんだかホッとしました。
このお人形は天使なので、ハープを持って
飛びながら弾いているようです。
そんなに軽くていろいろな曲が弾けるハープだったら
いいですね。理想です。

私のところに習いに来てくださっている方の中にも、
あまり重くなくて、でも弦数はそれなりにあって・・・
というハープをお探し中の方もいらっしゃいます。
そういえば私は、最近あまりハープの市場を
調べることをしていなかったので、
冬休みをしている期間に、
現物を見ることができるお店に行ってみようと思いました。
〜今日はちょっと専門的なお話になりますことをご了承ください。〜
これから始める方にもお勧めしたいのは、
26弦〜28弦あたりのハープです。
大抵は下がCから始まるので、
比較的いろいろな曲を弾けるのが、このくらいのサイズからです。
ただ、重さはだいたい7キロぐらいになりますので、
車移動では全く問題ありませんが、
電車移動の場合は、カートに乗せることになると思います。
それが大丈夫であれば、扱いやすいサイズです。
私の場合は、7キロ以上の26弦ハープ(Dusty Strings)を持っていますが、
電車移動の時は滅多に持ち出していません。
バスに乗る時もそうですが、
駅などで階段しかないところを通る時は、
カートごと持ち上げなければなりませんので、
私にとっては楽なことではありませんでした。
でも、そんなのへいちゃら、という
頼もしい方もいらっしゃいます。
本当はハープ弾きはそのくらいパワーがあった方が
向いていると思います。
(元々男性が弾く楽器でもありました。)
実際ケルト系のプロの方は、女性でも
10キロぐらいの34弦ハープをカートで運んでいらっしゃいます。
でも私などのように、もう昔から体力がなくて
重たいのは憂鬱、という方も多いと思います。
そんな方には軽量ハープをお勧めしたく、
でも私のように海外から個人輸入するのではなく、
実際に国内で購入可能な音楽療法向けのハープで
良いものがあったらと思いました。
音楽療法向けとされているハープでも、
普通に演奏を楽しめて、アンサンブルに使ったりできるものが多いです。
まずそのへんを確かめたかったのと、
あとはどのくらいの軽さなのかを
実際に拝見したいと思いました。

武蔵小金井駅からすぐ近くの宮地楽器さんには、アメリカのトリプレット社の『クリスティーナセラピーハープ』がありますので、そちらに出向きました。
宮地楽器さんがトリプレットハープの総代理店をしていて、クリスティーナの在庫が揃っていました。
手前からウォールナット、メイプル、チェリーと3種類が並びます。弦数は25弦と、少し高音が少ないのですが、
下はCから始まりますので低音を活かせます。歌やアンサンブルの伴奏には良いですね。
実際に弾かせていただいた感触ですが、弦幅は広くなく狭くなく、音も均等に鳴っています。
音量は、音楽療法向けですので少し小さめです。狭い場所で弾くのに向いています。
弦の張りは弱すぎず強すぎず、クラシック or ケルト、などの奏者を選ばない感じでした。
カマックレバーが使われていて、耐久性、操作性に優れています。
3種類を弾かせて頂いて、
音の立ち上がり(発音)は、チェリーが一番はっきりしていたようです。
マイクを付けてアンプを通すのでしたら、チェリーが向いているような気がしました。
でも音楽療法としては、ウォールナットのような深みのある柔らかい音の方が良いのかも知れません。
メープルはちょうどその間を取った感じで、カバー範囲が広そうです。
あとは好みになるかと思います。
ハープはこうした材質によって、全く響きが違うので、実際に手に取って選べるのであれば、出向いて買いに行くのがベストです。
そして国内での取り扱いがあると、修理も提携工房があるので、とても安心です。
造りはとてもしっかりしていますが、重量は4キロぐらいです。
25弦ですが、下がCから始まるハープとしては軽量と言えます。
ケースもリュック式なので、ストレスなく運べそうなハープでした。とても人気があるとのことです。
宮地楽器さん、ありがとうございました。

そういえば!軽量ハープで思い出したものがありました。番外編です。
こちらは2015年に行ったアメリカのハープフェスでの写真です。
手前から二番目のハープがHeartland Harpsという会社の超軽量ハープで、
36弦もあるのに、なんと4キロです!
これは世界初、最軽量と言えます。やはり音楽療法の分野で活用されています。
本体の素材が木ではなくカーボンファイバーなので、そのような軽量化に成功したようです。
それだけでなく、落としても叩いても、水に濡れても全く大丈夫というタフなハープなのです。
宣伝動画では、プールの中にハープがドボン💦それでも何ともないです、というちょっとセンセーショナルなものでした。
ハープメーカーが軽さを追求するようになったのですね。車社会でパワフルなアメリカの女性たちも、
やはりハープの重さはネックなのでしょう。
カーボンファイバー製ではありますが、音は木製のハープに近く、自然な響きが再現できていました。
いいですねー。36弦のハープが片手でホイと持ち上げられるなんて。
私も一瞬迷いましたが・・・
日本までの輸送費その他を入れますとかなり高額(多分100万近く)になるので、冒険できませんでした。
でももしご興味あったらチェックしてみてくださいね。日本ではまだ持っている方は少ないと思います。
いろいろな目的、用途、音の好み・・・それらによって選ぶハープも違ってくると思います。
長くなってしまいましたが、
是非良いハープ選びができて、
皆さまのこれからのハープライフが楽しくなりますように願っています。