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un-plugged !(音響のお話)

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今日は教会でハープを弾きました。
音響面が気になっていましたが、

嬉しいことに、礼拝堂が本当に音響良く設計されているので、
音楽療法向けとされている音が小さめのハープでも、

マイク無しで十分ではありませんか!
(マイクなどの音響機器無しをun-pluggedといいます。)

ヨーロッパの教会で弾いた時の感動が蘇りました。

ハープは本来はそのままで響かせたい楽器ですが、
なかなか響いてくれない現実が多いです。

ですので、どんな環境の所へ行っても
同じクオリティーになるように、

たとえ重くてもマイクとアンプを入れたスーツケースは
必ず持って行くのですが、

実際これを使わずしてコンサートをしたことはありません。

セッティングやサウンドチェックにも
時間がかかりますし、

コードがたくさん自分を取り巻いて、
これがなかったらどんなに良いかと思うこと、しばしばです。

でも聞こえにくい環境であってはいけませんし、
音響作りも演奏家には不可欠と思っています。

今日はそういったことから解放されて、
静けさの中に響く音にちょっと感動しました。

響きが良いと、楽に弾けますし、
声も喉に負担がありません。

教会の礼拝堂も含めて、
全てが楽器となるのですね。

ハープが西欧諸国で発達した楽器だということを
改めて意識しました。

そして、今日はコンサートではなく、
礼拝奏楽といって、普段パイプオルガンが担う役割を

アイリッシュハープとピアノでお受けしたので、
コンサートとは少し心持ちが違うのでした。

ちょっと教会音楽の話になりますが、

礼拝奏楽は、コンサートのように『聞かせる』というのではなく、
教会に集う皆さんと調和した音楽を作ることが目的です。

そして皆さんの気持ちが落ち着いて
ニュートラルな思いで礼拝に臨めるようにするのも
奏楽者の役割となります。

それをハープで担えるのは嬉しこと、
今日がとても楽しみでした。

前奏と後奏にはバッハの
『アリオーゾ』『羊らは安らかに草を喰む』

こちらをハープ用にアレンジして
静かに奏でました。

そして会衆賛美という、皆さんが高らかに歌う賛美歌は、
小型ハープでは線が細いので、ピアノでの奏楽です。

中間にソロの特別賛美として『アメージンググレース』を
弾き歌いさせて頂きましたが、

これは調和というより、対話に近いのではないかと思います。
受け取っていただけるように願いながら、ですね。

こんな風に自然で素晴らしい響きの中では、
きっと聞く方の耳にも心地良いのではないかと思うと、
嬉しくなります。

この土日は演奏が続きましたが、
疲れなどなく、それぞれが心温まる二日間でした。

そして今日は気持ちも新たに、
清々しく過ごさせていただきました。

雨降りが続いていますが、少しでも気持ちが
晴れやかになりますようにと願いつつ・・・。

どうぞ皆様、良い週をお過ごしください。


by harp-by-kiki | 2019-06-30 12:39 | 楽器(ハープ)のこと | Comments(0)

KIKI・・・アイリッシュハープの弾き語りをして、リラックスタイムをお届けしています。ハープの楽しさをお伝えしたく、各種レッスンも開催中です。


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